車両狂想曲第2番「DF50」【第13楽章】台車とシャーシ組付け

引き続きDF50の下回り組付けについての連投記事です。今回はいよいよ台車を組立ててシャーシに組付けていきますが、シャーシの組付けは前回記事をご覧くださいませ。

前回の記事:
車両狂想曲第2番「DF50」【第12楽章】塗装の後は下回り

台車の分解とギアボックス

早速台車を分解し、今回設計したギアボックスを組付けていきます。

シャーシは、台車の受けの部分とスカートの交換まで済んでいます。今回は取り外した台車をいじくっていきます。

最初に台車をバラバラにしますが、まず車輪を外しておきます。台車はギアボックスと外側に分かれていますので、境目にドライバーを突っ込んで分離します。

ギアボックスからギアを抜いて、3Dプリントしたパーツにギアを入れます。ギアは薄いのと、向きがありますので、向きを確認したうえでギアを割らないように注意します。

そのまますんなりと入ってはいかないので、ギアボックスを広げたりギアの向きを変えながら組付けます。

今回設計したギアボックスは、水平位置がギアごとに違うので、奥のギアから組付けました。入ってくれるまで、少しイヤ~な汗をかきましたが、なんとか2個とも入りました。

ギアボックスにギアを入れる作業は厳しいと思ったので、ギアボックス内側の幅は実測よりも0.1mm多く遊びをとりましたが、うーん、要らないかも。特にグレーレジンはなんだか頼りない薄さですが、造形上、最も上になる面は薄くなりがちな気がします。

こういった部分は造形のクセみたいなもので、設計を弄ると変なことになっていきますので、造形するための組み合わせの向きを変えるなど、工夫が少し必要になります。うまく動かなければ考えます。

この段階で、中間台車も組立てておきました。

造形の精度的にはいろいろ気になるグレーレジンですが、透明アクリルではありがちな、垂直面でオーバーハングがある部分のモフモフが、グレーレジンでは見当たらないですね。この辺りは今後期待できるかもです。

集電パーツの改造

さてさて、今回の組付けで一番の課題は、なんといっても台車で集電と車輪の位置決めをする集電パーツです。1mm軸距離を詰めないといけないので、これをどうするか随分考えたのですが、車輪の邪魔にならないように内側に折り曲げるように設計しました。

1mm折り曲げるには0.5mmずつ曲げないといけないので、位置決めをしっかりする必要があります。そこで、買っていたケガキ針を召喚。

ケガキ線を1mm幅でいれ、仕上がり寸法を割り出すため、ノギスで全体の幅を測っておきます。

次に、ケガキ線を目安にラジオペンチ二刀流で、内側に折り込むように曲げていきます。目安は、実測で14mm幅になれば完成です。

集電パーツは表も裏も出っ張りがあるので、ケガキはめちゃくちゃ面倒です。曲げますが、いや、ちっこいwww

うーん…。

これは、ちと曲がらんか…。

いやな汗かくわー。

うーん、うーん…

 はい、おれまちた(涙)

思ったよりも材質に厚みがあり、曲げは失敗です。潔く負けを認めよう。

 でも、スペアないし、どうするよこれwww

こうなりゃ半田付けでやんす。怪我に加えて火傷注意なので面倒なのですが、やむを得ませんな。

構造的に厚みが取れない部分なので、切り口同士をくっつける、いわゆる「イモづけ」ってやつで復元です。まあ、切る手間が省けていっかー。

 本心は泣きそうですケド…。

てことで、気を取り直して半田付けしていきます。切り口をヤスリで仕上げ、採寸しながら半田付けのベースに両面テープで貼り付けます。

シビアな半田付けなので、普段はあまり使わないフラックスを先に接合部に爪楊枝でちょんちょんと染み込ませておきます。昔は塩酸にブリキ突っ込んで作ってたもんですが、今はいいものがありますね。

こいつでいいのか分かりませんが、配線とかでは使って問題ないのでこれでいきます。てことで、早速に。

半田付けは一瞬で終わりますが、位置決めが超絶にめんどくさく、けっこう時間がかかってしまいました。いきなり一発目いったため、半田が盛り上がってしまいましたので、ヤスリで修正し、組付けていきます。

なんとか寸法が出たようで、台車側にうまく嵌ってくれました。車輪を入れてみてうまくいってたら、早速ギアボックスもろとも組付けます。

なんとかリカバリーできて良かったです。良かったのですが…

 これあと6個同じことやるのかおいw

てことで、対策考えます。

治具の作成

半田付けは準備と片付けが面倒ですが、作業自体はすぐ終わります。曲げも最初は治具や加工用の道具を作ることを考えたのですが、思いのほか材料の取り扱いが難しく、折れたら結局半田付けなので、初っ端から半田付けでいくことに決定です。

ただし、毎回採寸しながらの改造はウルトラ面倒なので、寸法出しと半田付け、どちらにも使える治具を作ることにします。治具を作ると言っても手持ちのものでなんとかしないと外に出るのはさらに面倒なためここでストップしそうな無精ぶりなので、引き出しをごそごそして使えそうなものを探しました。

夢多き頃、そのうちSLでも作るかと随分前に買っていた虫ピンが出てきましたので、こいつを集電パーツの凹みに当てて寸法を出し、そのまま半田付けに使おうという魂胆で、早速位置決め後の穴の位置にバイスで穴を開け、そこに虫ピンを突っ込んでいきます。

通した虫ピンの余分な部分を切断し、アロンアルフアで接着しました。しかも2個同時に作業できるという豪華仕様w

これで少しは楽になる気がします。てことで、早速こいつを使って集電パーツを作っていきます。

かなり楽にはなりましたが、ベースが割りばしなので精度が足らず(平面があまり出ていないw)、斜めにくっついたりしたので、チェック後修正しながら台車に組付けました。

何も心配なく組付けできました。これはよい。←相変わらず自画自賛w

車輪には、ギアに合わせた向きがあります。逆に組み合わせると当然動かないので、作業前に製品の写真を撮っておくなど、注意しながら組付けていきました。

確認大切ぅ。

シャーシに台車を組付け

毎度のことながら、記事が長くなってまいりましたw どんどんいきます。

ギア付き台車が2個揃いましたので、シャーシに組付けて走行テストです。これで動かないとシャレになりません。組付けは問題なく終わりました。

シャーシへの組付けはピンを突っ込むだけです。中間台車は、バネを入れてパチリとはめ込めばオッケーです。

早速レールに乗せて走らせてみます。

とりあえず通電はしているようで、走らせてみましたが、随分あちこちで引っかかり、ギクシャクどころか止まってしまいます。ヘッドライトも消えてしまうので、集電がマズいようです。

コントローラーに異常はないので、ショートしている訳ではないようです。シャーシとの組付けに原因があるかもしれませんので、チェックします。

テスターで台車とシャーシの通電状態を調べると、片側の台車の導通が取れていません。車輪の軸受けは問題ないと思いますので、シャーシ側を疑ってみることにします。

シャーシを手に取って見ると、台車の集電パーツと触れている集電板の向きがなんだかよろしくないようです。

個体の特性なのか、集電板が上に向かって反っていました。下向きに曲げ直し、組付けようとしたらモーター端子もひょん曲がっています。

ここもラジオペンチで修正し、心配なので全ての端子の曲がり具合を修正し、ついでにKATOのユニクリーナーで清掃して組付けたところ、スローも利き、いい感じで走り回ってくれました。集電がまずいのかと随分焦りましたが、ひと安心。

今回のおまとめ

これまで悩まされてきたDF50の動力も目途がつきました。今回のおまとめいってみます。

  • 集電パーツは曲げずに半田付けが結果的に楽
  • しつこく採寸して設計しておけば3Dプリントでも動力はなんとかなりそう
  • 製品個体の状態があるので改造前に走らせてみるといいかも

なんとかここまでこぎつけました。あとは、残りの集電パーツ加工と組付け、ボディ周りの窓、ヘッドライト関係の組付けが待っています。

あ、塗装の修正もあるわw

それでは、また。

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