Shapewaysの新素材と発注2023春の陣 モハ185系とDF50

発注の最中にShapewaysから新しい造形マテリアルの提供を知り、素材に合わせたテスト造形の意味を含め、これまた再度設計の手直し後、発注しました。今回はShapewaysの新素材と再設計の内容について記事にしました。

またもや月刊に近づいたか(シマッタ)

いや、冗談のつもりで月刊になり下がるなんて書いてたら、いつの間にかひと月以上開いてしまったではないかと、反省の色もなく記事を書いていますが、今月初めに発注用の設計をあげ、いざ発注とShapewaysにアップロードし、発注画面を見たところ、なんだかいつも選んでいるFine Detail Plasticに見慣れぬオプションがあるではないですか。

注文画面

太字の単語を見ると、どちらも読めます知ってます。まずは、グレー!。

灰色ですが、これまで捨てサフを吹かないと分からなかった表面が、色付き素材になったことで面倒が一つ減ることに♪ いやこれは、DMMmakeの光造形依頼の喜びです。

滑らかな表面と確かな造形に加え、歪みまくりサポート跡のアバタだらけというイヤな思い出が蘇りますが、なんといっても塗装を経なくても表面の状態が分かることは、ことZゲージのような小さなモデルでは喜ばずにはいられません。

続いては、クリアウルトラ。これまで散々苦しんできた窓ガラスの仕上げですが、遂に終止符が打たれる「かも」知れません。

なんといっても、ウルトラ!

泣く子も黙る、ウルトラ!!

正義の味方、ウルトラ!!!

まあ、新素材のトライにはガッカリのし通しでしたが、それにしてもお値段が少し上がりますし、値段分の期待も上がるってもんです。ちょっと詳しく見てみましょう。

Shapewaysの説明

Shapewaysのホームページ左側のペインから、「Material」をクリックし、Fine Detail Plasticをさらにクリックすると、素材の特性とガイドラインを見ることができます。

いや、なんとなく分かるんですがね、やっぱり分かんないですねw
てことで、グーグル先生に翻訳をお願いしてみました。

何故か「グレーファインディテールプラスチック」ですし、謎国から送ってくる謎メールと似た文面ですが、気にせず見てみると、素材の名前はVisijetのM2Rシリーズで、この部分の少し下にある「Technical Documents」から素材の特性を見てみました。これはいわゆるデータシートというやつで、技術的な細かい内容がPDFに記載されています。

お好きな方は、それぞれご覧いただくとして、3Dプリントで工作や設計で気になる内容が書かれていました。

  • 塗料やシリコーンによる表面硬化阻害はありません。研磨不要
  • マルチジェット印刷 (MJP) の材料特性は、印刷方向全体で比較的均一です。これらの特性を示すために、パーツを特定の方向に向ける必要はありません。

表面が非常に滑らかなので、サンディング、つまり研磨が要らない…

 そ、それは本当ですか?

材料特性上、造形の向きを考慮しなくていい、つまり組み合わせの強度とか、引っ掛けてパラりなんてことを考えなくていい…

 ほ、ホントにホントですか?

32ミクロンと言えば、通常のアクリル造形でオプション無しなのですが、実際に造形したモデルの写真をネットで探し回っても、サイトのトップに貼られている以上のものは見当たりませんでした。比較のため1枚に加工してみた写真です。

出展元:Shapewaysホームページより

ホントかよw と言いたくなるくらいに美しい表面です。クリアの透明度も小躍りしたくなるくらいに美しいですね。

ワックス分が残っているかどうかなど、工作で気になる部分は、実際に触ってみないと何とも言えませんが、精度も高く出るようなので、かなり期待できそうです。

てことで発注!

今回は、以前予告していた185系と、DF50を2タイプ発注しました。造形素材の違いによる発注モデルの相違は、以下のとおりです。

  • ライトやガラスを透明素材で作成するため、造形パーツの構成を分ける
  • ライトの導光をグラスファイバーでなく、クリアパーツとして造形してみる
  • 本当に向きで造形の仕上がりが同じかどうか、似たパーツを向きを変えた構成にする
  • 全部新素材で挑んでしまうと失敗した時に立ち直れないので、これまでの素材と新素材、似たタイプ同士で造形素材を変える

こんなところでしょうか。パーツの再構成は時間が解決する部分なので、ブログをほったらかしでやればいけますが、ライトパーツは強度と組み合わせとの相談で決める必要があるのと、細い部分を折ることなく組み合わせていく逃げの部分を考慮しながら設計しないといけないので、白髪を増やしつつ考えながらの作業となります。

はーい、それでブログの更新が滞ってしまいました、不甲斐ないですな。

言い訳がやっとできたので、発注済のモデルを少しアップします。詳しくは、造形が終わったものを見ながらやっていきたいので、今回はおさわりだけです。

モハ185系

モハ185系はボディシェルのみの造形なので、今回の修正箇所はライト周りが中心です。パーツの構成は随分悩みました。

ライトケースがボディとほぼ同じ面であり、ライトケースをボディと一体にしてしまうと塗装が非常に難しいものになりますので、別々の構成としたい反面、ライトケースとライトの隙間がとてもシビアで、ライト周りだけでパーツが多くなりすぎます。光ファイバーだと穴に通せばいいだけなのですが、パーツにするとそうはいきません。

そこで、ライトケースとライトを一体化し、ライトケースを一旦シルバーで塗装後にライト部分を磨き出すことにしてみました。今回と前回の構成を比較してみます。

前回は、目もくらむほどの光ファイバーを通すつもりでいましたが、今回ファイバーの穴はなく、組付けでなんとかする方式です。せめてNゲージくらいの大きさなら光ファイバーの工作も苦にならないでしょうけど、Zゲージでは車幅が10ミリほどなので、難航するのは目に見えてますからね。

でも、ライトケースごと明るく光ったらどうしよう、という大きな不安付きですが。まじで悩みそうです。

ライト部分と窓ガラスは一体化して発注です。

この構成は新たなクリア素材とこれまでのアクリル素材、両方で試してみることにします。他の部分はあまり手を入れませんでしたが、ドアエンジンカバーのネジ表現をやめ、プレーンな形に変更しました。

発注する内容として、先頭車、中間車でそれぞれ素材の違いを見るために、新たなグレイ素材と従前のアクリルで造形発注です。全車両の設計内容は、以前の記事のリンクを貼っておきますので、ご覧になりたいかたは、どうぞ。

185系設計に関する以前の記事:
峠越え物語【第5話】185系200番台で3次形を待つ

DF50

DF50も同様にライト部分の設計を起こしました。

写真のとおり、ライトをクリアパーツとし、ボディをパーツに合わせて切り欠きました。ライトのユニットは、流用するEF65のものをそのまま使用することにし、テールライトもEF65と同様に塗装表現に変更しました。

丸ライト一発なのであまり細くする必要はなく、設計にはゆとりがありますが、ライトの縁の厚みがかなり薄くなってしまったので、ここは造形の具合を見て追い込んでいくことになります。

ボディシェルの強度が足りたとしても、次に気になるのは「光の透け」です。ここまで小さくなると形で工夫するのも限界があるため、塗装でなんとかするしかありません。

遮光効果の高いシルバーと黒で工夫してみるつもりです。悩むだろうな、うん。

あと、気になりすぎてた下回りですが、実物では500ミリ違う台車の軸距離はZゲージにすると2ミリ強あり、ギアの組み換えでは対応が非常に難しくなります。せめて、1ミリでも広げられたら違うんだけどなあ…。

 ん? 1ミリ!? 1ミリならなんとかなるかもしれない…。

てことで、なんとか1ミリ車端側に寄せてギアを組み合わせてみるとなんとか入りそうなので、台車を修正し、床下機器も詰め込んでみました。

実物同様少し詰まった感じになり、何より床下機器が入れられたことで印象がかなり変わりましたんで、今回はこれでいってみます。前回記事にしていた側面と比べてみて下さいね。

設計内容が含まれる前回の記事:
車両狂想曲第2番「DF50」【第11楽章】とっても再設計

更なる課題は集電板ですが、こちらはアイデアがありますので試してみます。走りに影響する部分なので少し心配ですが、「やった後悔」を見据えたうえで今後の材料にしていきます。

本音を言えば、ロクハンさんのEF65は調子がいいので、あまりバラしたくはないんですよねえ。でも、これまで何度も躓いてきたZゲージのDF50、欲しいんですよねえ。

さて、組付けは狂想曲シリーズで記事にしていきます。今回は、日豊タイプと四国タイプについて、185系同様新素材と旧素材で発注しています。

いざ、Shapewaysへ。

もうなんだか慣れっこのShapeways発注です。円安だのユーロがどうだのでお高い注文になるかもですが、まあ、安くなるときもありますので、お小遣いがほぼ無くなる以外は気にせずに、全15モデル一気にいきました。

3月の25日に発注し、出荷は来月の3日予定。画像はデータ送信後発注直後の進捗状況ですが、記事を作成している段階では、新素材の作成が完了し、パッキング(送付のための梱包)まで済んでいて、あとは従前のアクリル素材が作成作業中の状態です。

Shapewaysさん、頑張って☆

あとは届くのをひたすら待つことになりますが、それまでは勿論他のモデルの設計を進めていきます。今回うまく造形できれば、かなりこれまで課題にしていたことが解決しそうです。

細かい部分まで綺麗に出ますように…。

歪みが出ませんように…。

祈るのみです。

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