Shapewaysやっと届く:新素材2種類を眺めてみる

先月末にオーダーしていたShapewaysの造形が届きましたので、内容をレビュウ。新しいマテリアルの造形具合はいかに。

届いた箱、二つ

先月の25日にオーダーを出していて、今月3日発送の予定が14日発送に遅れてしまい、今月に入って造形を依頼したものと同じ日に届きました。

もう一つの方は別件でしたが、同時に届くと内容のチェックが大変でした。前回紹介した185系とDF50が15個、別件は7個、あわせて22個届いたのですが、物が来ているかと、造形がまずかった場合には対応してもらうために早く連絡を入れた方がいいので、すぐに発注したリストと届いたものに間違いがないか、造形に破損や変形がないかチェックします。

今回は複数の素材を試したので、チェックも少し大変でしたが、大丈夫でした。まあ、期待もしていたので、苦にはなりませんでした。

ということで、内容を見てみました。

グレーアクリルの出来具合

いつもの透明アクリルに加え、グレーレジン、スーパークリアと3種類でしたが、いつものやつはいつもの出来で、安定の造形です。ほぼ同じものをグレーレジンで造形したので、比べてみます。

まずはDF50のボディシェルから。

いつも素材写真は分かりづらいと、あれほど…

しかし、グレーレジンはそのままでも見やすいので、少し見てみます。

滑らかな仕上がりが謳い文句にありましたが、全体の出来としては光造形のものとよく似ています。積層痕は目立ちますし、側面には何かしらイヤンな模様が。

光造形と違うのは、細かい部分まで造形が追い付いているところでしょうか。透明アクリル同様に0.1mm幅まで造形してくれているので、精密感はこちらが上な感じです。

透明アクリルとの大きな違いはモフモフです。側面のサポート材の跡が、グレーレジンでは目立たないようです。

左側は日豊タイプで、右側は四国タイプですが、透明アクリルでは白っぽくなる部分がグレーレジンでは分からない感じです。グレーレジンはなかなか良いように思えます。

表面の感じはグレーレジンに軍配が上がりそうですね。では、造形具合ではどうでしょうか、気になります。

185系で気になるところがありました。

そうなんです、上下方向に歪みが出てしまってます。原因の一つとして、設計のまずさがありました。

クーラーキセ裏側の肉抜きをしていませんでした。ちょっと焦って、手抜きのまま発注してしまいました。

透明アクリルは見にくいですが反っていませんし、DF50は屋根の肉抜きをしていたので反っていませんでした。モハの方は反りが一段と出ていますが、表面処理で課題があるかも知れないので、工作はこのまま続けてみようと思います。

スーパークリアはどうよ

長いこと窓ガラスで悩んできたワタクシですが、透明素材の造形で精度や細かさ、自由度があるとなれば、かなり模型としての完成度が上がると思っています。最近の車両に限らず、フロントウィンドウや客室窓も曲面があるものは、あまり神経質にならずに挑んでいけます。

また、窓ガラスだけではなく、ヘッドライトなど照明にも使用できますので、期待は大きく膨らみます。詳しくは「窓ガラス挑戦倶楽部」で記事にしようと考えていますので、ざっと見てみます。

今回は、透明アクリルと同じものを造形してみました。透明アクリルは少し黄色味がかっていますが、スーパークリアは透明度がかなり上です。

このマテリアルジェットという造形方式では、サポート材が付く斜め部分やオーバーハング部分にけっこう厳しい積層痕がつく方式なのですが、スーパークリアではそういった部分もあまり厳しさがありません。手触りも、透明アクリルはどの面を触ってもざらっとした感じですが、スーパークリアはどの面も滑らかな感触です。

写真では少し分かりにくいのですが、材質の質感としては造形の腰が弱いように思いました。手芸用光造形レジンの柔らかめなものを使用した感じです。

少し柔らかめな分、1mm角のスプルーがあちこち歪んでいますが、造形した部分はしっかりとしています。この素材は、ある程度厚みを確保したパーツにする必要があるように思いました。

透明アクリルは、強度を出すために厚くすると濁ったような感じになっていくのですが、この素材は厚みがある部分でも透明度が高いので、ヘッドライトやテールライトに使うのにも向いている気がしました。今回はライトのパーツも透明アクリルを使用してみていますので、結果を比べてみられればと思います。

今回のおまとめ

ざっとレビュウをしてみましたが、グレーレジンとスーパークリア、どちらも期待ができそうな素材です。

  • グレーレジン、スーパークリア共にサポート材跡があまり目立たなそう
  • どちらの素材も透明アクリルと比べて柔らかめな印象で、反りや歪みといった点で、設計がシビアかも
  • 光造形には及ばないが、表面は滑らか
  • スーパークリアは透明度が良さげ
  • 素材に関わらず、この印刷方式は細かい部分までよく造形されている

こんなところでしょうか。実際に下地仕上げや組付けの際の精度など、Zゲージ鉄道模型に使用するためには、いくつか犠牲にできないことがあります。

その点で、今回の新素材は触ってみた感想として、充分期待できるように思います。今回の記事の後、今日はパーツ毎の検証や下地仕上げにとりかかっていますので、そちらも引き続き記事にしようと思っています。

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