
動力シャーシポン付け劇場【第18幕】DD54に挑む
あははー、あっちゅうまに1月過ぎてしまってましたわ。年末コメントいただいたDD54なのですが、下回りに悩みあぐねていたところ、ちょうどその頃に閃いたアイディアがありましたので、動力シャーシポン付け仕様で設計に取り掛かってみました。
下回りデザインでの悩みのタネとは?
DD54はこれまで設計したものを小出しにしていたりしましたが、下回りがどうも決まらず、これまで放置状態でした。DD54下回りの課題は、
- 動力台車DT131をどうするか。
- 不随台車TR104を本当にどうするか。
この二つにつきます。車体長がこれまた他に似たものがないので、おいそれと流用もききません。
動力台車はDE10の2軸側が同じものを履いているので、一度検討したことがありました。車体長に目をつぶればなんとかいけそうとは思ったのですが…

ううーん、頑張ってみたのですがなんだか違うような…。こうしてみるとそうでもない感じですが、これが下回りを合わせると寸詰まり感が強く、やけに腰高に見えてしまいます。
実際DE10をバラシてみたのですが、
台車いい感じ♪ ガスタンクの裏…
台車は言うことなしなのでしたが、ガスタンクの裏には巨大なウエイトの塊が(泣)これでは、中間台車を諦めざるを得ません。
TR104を諦めるか、流用を諦めるか。バラバラになったDE10を前に考えること15秒(自分的には結構長い)、流用を諦めました。
結構流用を本気で考えたんだけどなあ…(遠い目)
ということで、流用計画は頓挫。動力台車はなんとかなるとしても、不随台車は諦めたくない。で、放置でした、5年ほどw
なんとなく閃いたアイディア
YoutubeでたまたまDD54の動画を見かけたので、再び悶々と考える日々を送っていたのですが、問題はTR104です。一軸であるがゆえに、車輪と台車を一体にすると、水平と垂直を保つのが難しいという課題があります。
ことさら水平は難易度が高いため、思いついたのは、EF58の中央側の車輪のように、前後どちらかのDT131とDE10のような構成にしてみてはどうかというアイディアです。とにかく、最低R145を通すためには、普通の構造では無理なので、試す価値はあります。
うまくいくかいかないかは別として、このままDD54が作れないのはなんか寂しいので、少しスイッチが入りました。大胆な構造もいいのですが、Nゲージ車両の構造も参考になるかもと調べておきました。
ところで、随分前、というかかなり前、HOのDD54で斬新な中間台車を持ったモデルが発売になったTMSの記事を思い出しました。たしか、宮沢か河合かはたまたエンドウか(全然「たしか」ではないなw)。
ボディがダイキャストだった記憶があったので、エンドウだろうと検索かけたら出てきました。TR104は外枠だけで、車輪のみボディに保持するという大胆な構造になっています。
TR104の模型化については、大胆な構造もありということでとにかく挑む。そして最終手段として車輪のみ動かすという手も含めて気楽に試してみることにして早速設計です。
ラスボスは動力シャーシ
設計に取り掛かってみると、オーソドックスな構造でもなかなかいけそうなことが分かってきたので引いてみました。水平に保つのがキモなのですが、中間台車を支えるための構造が、どうも収まりません。
上からはめ込む なんか出っ張りが…
流用できる動力車がないとくれば、動力はポン付け頼みになりますが、ショーティ用動力シャーシの集電側台車取り付け部が、見事に当たってしまいます。台車のみ動かす方法や台車のフレームを一体化したりとか、いくつか引いてみたものの、どれも収めていくのは無理という結論に至りました。
先のEF58のような構造も、R145を回るとなると台車が傾きすぎて、やはり取り付け部と当たるため、使えませんでした。まあ、ある程度予想はしていましたが、仕方ないです。
エンドウ方式でいくかw
とはいっても、これも簡単ではありません。車軸が太く、プラスチックでできているため、車輪を支える方法が難しいのでした。
そこで車軸を枠の中で転がすことにして、枠を支える方式にしました。

ただし、この方法でも台車の枠の部分と車輪が干渉するため、車軸の端を平らにする必要があります。

という感じで、一番の懸念だった中間台車については目途がつきました。
動力台車のデザイン
DE10の台車を使いたいところですが、モーター周りの設計を伴うので、今回はお気軽ポン付けです。実物とは車軸の距離が違うので、それらしく設計していきます。
実物はインサイドフレームのため、軸受けは内部になるのですが、そのような製品が今のところないので、ROKUHANさんのDE10と同じ構造でいきます。ネットで拾った寸法を頼りに、まずは実物どおりに引いた後、軸距に合わせてアレンジしました。
軸距を伸ばしてデザイン うむむ…
Zゲージに直すと、約1mmほど伸ばすことになります。伸ばしたものをひっつけてみましたが、砂箱との位置がかなり違う感じです。
砂箱の位置をずらすと、上から見る機会が多いので違和感が出てしまいそうなので、台車のみで我慢します。横からだと結構違いがありますが、比べてみなければ大丈夫かも!?

まあ、新しい何かが起こるまでは我慢しましょうか。何より走るのが大切ですしね。
とりあえず、これで一通りの設計が終わりました。

うーん、何か足りないとおもったら、乗務員ドアの下、台車の辺りにあるステップを忘れています。ブログ書き終わったら追加設計しなければ。
他のタイプなど
さて、設計が一通り終わり、造形の目途が立ったところで、設計済みのボディシェルをざっと眺めていきたいと思います。まずは、今回のモデルから。
公式側ボディのみ 屋根上から
不随台車は、残念ながらボディ側にくっつくことになりました。うーん、残念。
まあこれはカーブを曲がるためには致し方なし。ポン付けでなければ車輪と一体にできたのですが、動力に自信が付けば、今後頑張れるかもです。
そう言えば、DF50を最初に作成した時には、ショーティ用動力シャーシをバラシて2モーター仕様にしていました。ナイロンで造形したものをBaden谷九のイベントに持ち込んだのですが、うまく走らず、少し落ち込んだのを思い出します。
DF50はEF65で作ったものの、少し不満があるのも事実です。リベンジして動力もうまく作れるようになりたいですね。
次にアップめで2枚ほど。
非公式側前から 非公式側後ろから
まあ、自画自賛にはなりますが、けっこう見られるものになりそうです。カプラーがなんとも目立ちますが、DF50同様に、ディーゼル機関車は電機以上に車輪とスカートの間が短く、カプラーが悩みどころなのです。
一応今回はED75で使ったIMTカプラーを少し改善し、装着です。寸法の関係上、復元機構を組み込む余裕がなかったのですが、首のふり幅と、ナックルタイプとしたことで上下の動きをあまり考慮しなくて良いので、これで試していきます。
詳しい内容は、「カプラー改善計画」に入れるかもです。図面と造形では当然受ける印象は違いますし、色もないのでカプラーが目立たないといいですね。
にしても、見上げるような雰囲気、出るかなぁ~。
と、一番好きなタイプからいきましたが、他にデザインしたものもさらりとご紹介。あと3タイプありますが、1つは検証中なので、2つほど出します。
公式側 非公式側
公式側と書いてあるほうから、初期型、今回のやつ、後期型です。初期型は排煙ダクトから4号機ぽい感じにしています。
どれも特定ナンバーではなく、資料があるものをベースにタイプとして設計しています。うん?ナンバーどうしようw
DF50ほどは悩まなかったけど、今になって造形後の悩みが…。まあ、なんとかするでしょう。
次にアップ目で2枚ほど。同じタイプの並びです。
公式側エンド 非公式側エンド
タイプの選び方ですが、ちっこいので微細な違いを出すのは、ちょっと難しいですし、作り分けも大変になります。特にDD54はそうですが、機関車は割と機関区に同じ形式のものが寄っているので、たくさんいそうなタイプをたくさん作りたいな、といつも思います。
しばらく3Dプリントの外注はしないつもりなので、細かい作り分けもできる気はしますが、データの管理も大変になりますし、のんきに楽しめればと思っています。
さて、その前に早く3Dプリンター動かそうか(笑)
という感じで、DD54の設計状況でした。
今回のおまとめ
おまとめとは関係ないですが、先日Baden谷九の定例会に京都まで行ってまいりました。リアルに参加はもちろんなのですが、定例会への参加も久しぶりでした。
続いて新年会もあったのですが、やはり皆さん熱い。いい刺激を受けることができましたので、今年もちこちこと続けていきたいと思います。
てことで、おまとめです。
- DD54は一癖ありますな、やはり
- ポン付けは楽しいが制約も多い
- 台車のステップ忘れないように
C57も買ったことですし、補機で連結したら楽しいかもです。3Dプリンターはもうすぐ動かしますが、こいつの順番回ってくるの、いーつだw