車両狂想曲第2番「DF50」【第10楽章】台車カプラーポケット使用分組立て

キハ58と一緒にShapewaysから届いた、ロクハンショーティ用動力シャーシのカプラーポケットをそのまま使用するDF50再設計分について、組立ての進捗状況の記事です。

台車カプラーポケット使用分について

DF50のカプラーの状況については、以前の記事(カプラー改善計画【16号車】DF50とロクハンカプラー)で、台車のカプラーポケットがスカートに干渉したため再設計を行いました。今回の組立ては、いくつか再設計したDF50のうち、台車のカプラーポケットをそのまま使用するタイプのものとなります。

スカートを少し削った他、シャーシとボディの高さを再度検証するなど、微修正を行いました。このDF50は、新たなカプラーポケットを使用するものと比較して工作が少し楽なので、下回りと一緒に通常のアクリル造形を使用するものとしてリリースを考えています。

高精細のキハ58との考え方の違いは2点ほどあります。

  • ボディは平面的な部分が多く、通常のアクリル造形でそこそこの仕上がりになりそうなこと
  • 側面ルーバーやボディにバリエーションがあり、こだわらない場合は標準的なセットを用意してはどうかと考えたこと

ボディの形状については、何度か試作してきた中で、アクリル造形であれば仕上げはそう大変ではなかったので、下回りと一緒にすることで別々に発注するよりも少し安価になります。これは、パーツ数が1つとなるため、もしDMMmakeで公開してもなんとか高くならずに楽しめるのではないか、との目論見があります。

また、台車をあまりいじらないで済むため、ポピュラーな形態でまとめることにより、ベーシックなDF50として位置づけてはどうかなと考えました。部品も少なく済みますし、バリエーションに悩む必要もありませんしね。

バリエーション展開については、ボディが4種類、シャーシと側面ルーバーの組み合わせにより4種類を設計しています。これは好きな組み合わせで好きなタイプを作れるようにと考えたからです。

こちらはカプラーポケットを新設計したもので構成し、少し工作に手がかかるのと、バリエーション、つまり、形態にこだわる向きのためのアドバンスとしての位置づけですね。少しまとめ方に工夫が必要でしたので、次回の注文に含めたため、今回の記事では取り上げていません。

昨日のキハ58の記事で触れましたが、次回発注分としてた分は、なんともう届いてしまいました。そちらの方は、作業が追いつけば一緒の記事になっていくかも知れません。

前置きが長くなりましたが、組立ての経過報告です。内容は、ボディの下地仕上げと下回りの組付け準備となります。

パーツの切り離し

今回分はボディもシャーシも台車も1つになっていますので、洗浄しやすいように、パーツ毎に切り離しました。

切り離し後

パーツの切り離しにはニッパーを使用しました。窓ガラスは洗浄しませんので、一時保管です。

ボディは切り離したままでは接続部分の残りが後の作業で引っかかったりしますので接続部分の残りを切り離し、切り口の部分をヤスリがけして仕上げておきます。

ボディ以外の部分は、洗浄やプライマーサーフェサーを吹き付けることを考えて、そのままで大丈夫です。切り離しとボディの切り口の仕上げが終わったら、超音波洗浄と、前回の記事(車両狂想曲第1番「キハ58系」【第26楽章】高精細アクリル造形下地処理)で行ったラッカー薄め液での洗浄を済ませ、プライマーサーフェサーを吹き付ける準備をします。

プラサフ吹き付けと下地仕上げ

今回は通常のアクリル造形なので、高精細アクリル造形とはサポート跡の肌荒れが強いです。プライマーサーフェサーを吹き付けた状態を見ます。

これまでボディ側面を上面にした横向きで造形してきましたが、下面となる側面の荒れや前面の荒れの状況と、前述した平面構成の多さから縦向きに造形しました。結果は見て分かるとおり、Hゴムの下や側面ディテールの下側は結構荒れています。

前面も窓下が荒れていますが、前面は垂直方向の傾斜に加えて水平方向にも傾斜があり、ディテールが少ない部分になりますので、荒れた部分の磨き作業は比較的やりやすいものになります。磨きはキハ58同様に神ヤスの400番を使用し、タミヤのコンパウンド粗目を使用して歯ブラシで仕上げていきます。

もう一つ縦向きのメリットとして、比較的造形が入り組んでおり、走らせるときに比較的目にする機会が多い屋根上の下地処理をある程度省略できる点が挙げられます。キハ58と一緒に粗目のコンパウンドをかけたものを見てみます。

この写真はいずれもあえてペーパーをかけず、コンパウンドをかけただけの状態です。少し屋根の積層が見えますが、ファン周りのメッシュなど細かい部分はこれといった荒れもなく、細かい造形を活かすことができました。

屋根のカーブを仕上げるには、ボディの仕上げに使用する10mm厚の神ヤスではなく、5mmまたは3mm厚の薄手を使い、カーブに合わせて磨けば良いです。続いて、コンパウンドがけ後のボディを少し見てみます。

前面は少し曇りが見えますが、下地のアクリルを研磨しているため、コンパウンドが入り込んでいる部分とアクリルが入り込んでいる部分の色合いが見えるためで、面は綺麗になっています。歯ブラシで磨くと凹みに入ったサーフェサーも少し削ってしまいますので、この後再度プラサフを吹き付け、面を仕上げれば塗装に耐えられると思います。

冒頭にも述べたのですが、通常のアクリル造形では荒れが設計した面を割り込むことがあることから、磨きすぎると凹みになってしまうので、面を出すことを考えながら、磨いては光を当てて面を確認しながら下地を仕上げていきます。

次は中性洗剤で洗ったあとの水分を乾燥させ、再度プライマーサーフェサーを吹き付けて塗装の準備です。

シャーシと台車の塗装

ボディの仕上げはまだ後工程があり、乾燥させる時間が必要ですので、その間にシャーシと台車の塗装を済ませました。どちらも下地はワックス除去後、プライマーサーフェサーを吹き付け、そのまま塗装します。

これは、極力サポート材が付かないように造形方向を考えたためです。シャーシの周りは少し手を入れた方がいい部分がありますが、ボディを被せると目立たない個所になりますので、今回は省略しています。

1点のみ注意したのは中間台車で、軸受けに電極を入れないことから転がり抵抗を考え、アクリルで直接受けるように考えています。そこで、軸受け部分のみマスキングをしてプライマーサーフェサーを吹き付けました。

軸受け部のマスキング

台車の隣は側面のルーバーですが、シルバーを塗る前に下地の塗装として黒を塗るので、繋げたまま塗装していきます。シャーシと台車の塗装は、クレオスのセミグロスブラックを使用しました。

ボディと同様にクレオスの薄め液で洗浄していますので、ワックスの付着は目立った部分には見られませんでした。アフタークーラーもなんとか識別できるように出てくれました。

やはり色を乗せないと分かりにくいですが、アフタークーラーは2mm角ちょいくらいの小ささなので、こんだけ出てりゃ、まあ満足です。続いて台車を見てみます。

思ったよりもいいじゃあないですかぁ。やはり造形の向きは大切ですな。

てことであちこち切り離します。

台車のランナーみたいな部分も切り離していきます。ちなみにこのランナーみたいな部分は、Shapewaysでは「Sprue(スプルー)」となっており、ガイドラインでは、複数形でSpruesと標記されています、知らんかったー。

台車は組付け、走行テストをするかも知れませんが、カプラーポケット検証のため、ボディの塗装を待つことにします。側面ルーバーもタブレット受け部分とラジエター部分をマスキングし、シルバーを塗りました。

サイドルーバーは手持ちのシルバーを2度塗りしました。カラーはクレオスのアルミシルバーですが、違うような良いような…。

実物もこんな軽い感じのようですので、気になればウエザリングで少し落ち着かせましょうかね。まあ、これでボディの塗装が済めばいつでも組める状態になってきました。

と、その前に、シャーシに動力を入れ込む作業が待ってました。ショーティ用動力シャーシを引っ張り出さなきゃ。

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