車両狂想曲第2番「DF50」【第11楽章】とっても再設計

ショーティ用動力シャーシのポン付けも見事に失敗し、下回りに悶々としていましたが、今回ロクハンさんのEF65を使用しての再設計を敢行。あわせてあちこち手を入れてみたので、記事にしました。

DF50動力の変遷

前回の記事からは、恐ろしいことに一年半ほど開いてしまいましたが、EF62を組み立てる時、何気にEF65をあてがったところ、スッポリ良い感じに。長さなど調整は必要ですが、再設計までにこれまでの挑戦を振り返ってみます。

最初はショーティ用動力シャーシをバラし、モーターやら台車やらを流用して走らせることを目論見ました。組付ける前は走るのですが、組付けた途端にあの細~い線があちこちでぷちぷちちょん切れ、なんとか組付けてもウエイトを載せるのに苦労し、なんとも非力な機関車に…。

そこでポン付けてことで頑張ってはみたものの結果は思わしくなく、現在に至る、って感じですか。まあ、キハ58の次に手を付けたものの長いことトライしてこれたのは、DF50好きなんですねぇ。

過去記事はブログの検索機能で「DF50」と入れて頂ければ色々でてきますので、興味が湧いたらそちらもどうぞ。このブログに引っ越す前の記事が随分ありますので、少し見づらいかも知れませんが、ご容赦を。

模型づくりって、気力や根性といったものより、どれだけ好きかが原動力と思っています。まあ、以前にも書きましたが、思い出多い機関車ですし、モチベーションよりパッションですな。

と、語っていても仕方ないので、早速今回の設計の話を始めます。

EF65組付けについて

DF50とEF65PFでは、当然ながら全長が違います。実物の連結器間で言えば100mm。

 どえらい違い!ではないかw

ただ、220分の1にすれば0.5mmですが、ボディの厚みも違いますので(EF65の方が薄いのです)そのままでは入りませんでした。そのまま入れば楽勝のような気もしますが、床の高さも違いますし、DF50に目を向ける動機になったのでヨシとします。

というのも、改めて設計内容を眺めてみると不満な個所が続出で、再配置や形状変更に繋がり、良い内容で設計することができました。あ、良い設計という訳ではありませんよん。

結局EF65のシャーシが入るように、ボディシェルは全長を1mm少々伸ばし、それに合わせて側面や屋根上も見直しです。台車を始め足回りは軸距離、配置ともに違いますので、どこまで妥協できるか(自分の納得ですが)が今回のポイントです。

まず、下回りの収まりですが、こんな感じです。

うーん、やはり台車の軸距離の違いが、なかなかの違和感です。前後の台車がしっかりしすぎて、なんだか高性能な印象に。

 最高運用速度110km/hくらいいけそうな感じですなw

中間台車ですが、そのままでは前後と違いすぎましたので少し広げ、違和感緩和に努めてみました。「みました」です(念押し)。

真横からはこんな感じですが、眺めることが多い上や斜め方向だと悪目立ちする個所でもなく、調子よく走ることを考えれば、しばらく我慢できるかもです。あとはどれだけ床下機器をぶら下げるかなんですが、気持ち付いてるかな、って感じになりそうです。

台車はEF65のものとカバーを取り換える構造ですが、EF65そのままではボディと干渉してしまいそうです。1mmほどボディの腰を下げているので、仕方ないですね。

ただし、スカートの形状などを気にしなければ、ボディのみなら寸法上はそのまま被せることができるはずです。ここはお手軽モードとして、少し腰が高くなりますが、3Dプリントがあがってきたら試してみたいですね。

下回りは、床下機器を付ければ設計は終わりです。

ボディシェルの設計内容について

今回の設計変更の中心となるボディシェルですが、主に次の点が変更の中心になりました。

  • 全長の調整と側面の再配置
  • 屋根カーブの見直し
  • 屋根上機器の修正と再配置
  • 窓ガラス構成と配置の変更
  • タブレット受け関連の変更
  • ヘッドライト点灯の変更
  • 設計方法変更による各タイプ別の再編成

ここで一つ一つ掘り下げても長くなりますので、以下、まとめていきます。

全長と側面や屋根上の見直し

全長は約1.2mmほど伸ばしました。伸ばすといっても単純にはいかないのが、側面の部分、よろい窓と呼ばれるようですが、この配置でした。

間隔について詳しい資料が手元にないので、全体のバランスで位置決めをしました。当初参考にしたのは、機芸出版社の「日本の車両スタイルブック」なので、誤ってはいないと思います。

しかし、伸ばすとなればそれなりにセンスも問われる訳で、私の場合は人に自慢できるようなセンスはありませんが、ラジエターの位置や屋上機器の位置から位置決めしていきました。細部も含めて、配置や形状の参考にしたのは、この2冊です。

2誌ともご覧のとおりで、タイプや番代別の検討に何回?何十回?ひょっとして百回!?位眺めた気がします。して、鉄道ピクトリアルの表紙を改めて眺めていると、

 う~ん、なんか違う。てか、少しじゃなく違う…。

と気になり、再度文章を見直していると、屋根のカーブが変わったようです。スタイルブックは後期のはずなのですが、記載どおりか何度も確認後、印象を大切にすることに。

屋根をR4500からR6500に変更しました、と、書くのは一言ですが、屋根の上の機器やヘッドライトの位置、側面窓の高さ位置も合わせて変更です。ついでに違和感のあった屋根上モニターの長さ、煙道の位置なども実物写真を参考に再度位置決めをし直しました。

変更前後を比較しても仕方がないので、前面の設計写真を載せます。

これは山陰タイプの正面です。少しは近づいたと思っていますが、どうでしょうかね。

ここで1点、設計上の補足ですが、幅がほんのちょっと広めです。これは、よろい窓を別パーツにするため、これ以上幅を狭くできなかったのが原因です。窓幅とのバランスを考え、あれこれ悩んだ末での設計ですが、これは形にしてからもう一度考察してみるしかなさそうです。

窓ガラス他運転席周りの修正

上記の写真にもありますが、キハ82系で窓周りにサッシを付けた方が仕上がりが良かったので、運転席周りのHゴムは、窓ガラス側に変更しました。

ボディ側のHゴムに色差しするよりも、窓ガラス側の方が楽なこともあります。反面、窓ガラスパーツはちっこいので、ランナー(スプルー)を切り離す前に塗装をするなど工作上の工夫が必要です。

あと、前回までの内容と変わっている点として、タブレットキャッチャーを付けてみました。ボディ側のタブレット受けは目立つのに、タブレットキャッチャーが無いのもなんですしね。

ここもHゴムに負けず劣らずちっこい部分になりますので、色差しはお好み次第てとこです。あと、票差しも少し見直しています。

シャーシ全般に言えることなのですが、ナイロン造形前提で設計している部分がまだまだ多く残っています。票差しもその一つなのですが、運転席ドア横のステップや前面ドアの靴ずりのような部分、運転席ドア下の足掛け部分なども再調整しています。

ついでにヘッドライトの点灯です。EF62で味をしめたので、今回はライト部分をパーツ化してみています。うまくいかなきゃファイバーでやれますので、今回の挑戦部分になります。

タイプ別の作り分け概要

これまで同様に、山陰、紀勢、日豊、四国の各タイプをモデリングしました。別に特定機ではないのですが、さらりといきます。

山陰タイプ

少し小さいラジエターに大きなスノウプロウ、あちこちにあるタブレット受けが特徴の中心です。

下回りはスノウプロウ付きで、ラジエターは下部を上に詰めた形です。

SGの辺りが山陰独特の形状です。どれも共通ですが、タブレット受けははめ込みから変更し、実物でパッドのある黒い部分は凸型の浮き彫り表現とし、塗装表現します。

このタイプの心配は、スノウプロウですか。細い部分はShapewaysのガイドラインを守っているので造形してくれるとは思いますが、塗装や仕上げで折れそうない気がしますので、注意点ですね。

紀勢タイプ

標準的ですが、タブレットキャッチャーの位置やよろい窓部の違いがあります。

タブレットキャッチャーは少し上に、よろい窓はカバー無しです。スカートのステップは、これまで作ってきて何度も折ったので、形状を見直しました。

タブレットキャッチャーはかなり上の位置になり、水切りも少し変えています。全タイプ共通ですが、運転席ドアの格子やよろい窓部のガードは、今回付けていません。

最近Shapewaysも細かい部分の対応が厳しくなっていて、格子状とはいえ幅が0.2mmになりますので造形を断られます。よろい窓を潰して格子表現だけにするか、少し考えてみます。

日豊タイプ

日豊タイプは、前面のディテールと煙道に特徴があります。

正面ドア、ヘッドマーク取付部分と、低い手すりが前面の大きな違いです。あと、煙道の形状とよろい窓のカバーを初期の十字型としています。

ブルートレインを牽くことを考えると、ヘッドマークが取り付けられるように、少ししかけを考えた方がいいかも知れません。腹案はありますが、検証してからにします。

それにしてもカプラーがでっかいですが、今は贅沢は言いません。とにかく色んな列車を牽いて、元気に走り回ることが第一義です。

ちなみに、カプラーを取り付ける部分ですが、スカートの形状も見直し、EF65の取付部をそのまま使用しますので、確実に走ってくれると思います。

今回のおまとめ

EF65の下回りをつけられるようにというささやかな設計変更を考えていましたが、ずぶずぶとハマってしまいましたw 設計内容で触った部分は冒頭にあるとおりで、他に特筆する部分はありません。

ただ、設計方法を少し変え、コンポーネントとアセンブリを多用した設計に移行しています。これまでは、タイプ別にボディを設計し、パーツを付けていましたが、ボディを共通で使いまわす設計に変更しました。

以前は、窓の寸法やボディの長さを変えるとなると、それぞれの設計内容をいじっていくことになるので、かなり手間がかかる作業になっていました。今回は、ボディの共通部分をベースにし、タイプ別のパーツを分けることで、かなり設計スピードが上がりました。

タイプが違っても共通して使用するパーツは1つ設計をすれば良いので、あとは組み合わせ次第、て寸法です。3Dcadも長いこと使ってきているので、少しは要領も良くなってきたってことでしょうか。

今回185系と一緒に作成できればとDF50を手がけましたが、予定以上に設計に時間をかけてしまったにも関わらずもう少し終わらないので、先に185系を発注しようかと考えています。181系ももう少し時間が必要ですし。

ところで、最近この拙いブログをご覧いただく方が増えてきています。とても有難いことです。

どうもありがとうございます( ̄▽ ̄)

設計の記事ばかりではつまんないですよねw

そろそろ作る方の虫も疼いているので、さっさと発注し、届くまでの間を設計に当ててはどうかと思いますし、設計は時間が経つのも早いので、うまく順番を考えてみたいと思います。発注は発注で手間がかかりますしね。

ということで、今回はこの辺で。

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