カプラー改善計画【17号車】ハイマウント用カプラー検証

前回は悲しい結果に終わった、キハ58後期型用ハイマウント用カプラー(カプラー改善計画【15号車】テストは大惨事)でしたが、こちらもShapewaysから届きましたので、早速テストしてみました。

アクリル造形の状態

今回は自信たっぷりで大量製造したハイマウント用カプラーです。写真はプラサフを吹いた状態です。

おお、どれもいい状態で造形されていますね。早速テスト準備です。

今回のテストは、ロクハンショーティ用のシャーシから取り外した台車から、車輪や集電板を除いた状態で行います。切り離したカプラーは、どいつも1センチに満たないので、どっか行かないようにカッティングボードの上で行いました。

組付けテスト

まずは、アーノルドタイプからです。組付けは、オリジナルのロクハンカプラー同様に、カプラーをつまんでカプラーポケットに押し込みます。

ロクハンカプラーと同じくらいの強さで嵌りました。上下にも余裕があり、首振りも軽く行えましたので、まずは合格です。

続いてIMTカプラーも試してみました。アーノルドタイプよりも若干強めに押し込む必要がありましたが、無事に嵌ってくれました。

組付け状態は悪くないのですが、首振りが若干固めです。前後方向には少し余裕がありましたので、どうも厚みが多いようです。

自前カプラーポケット組付け

ロクハンショーティのカプラーポケットでうまくいきましたので、以前ハイマウント用、と言ってもNゲージCSカプラー用に作成していたカプラーポケットがありますので、こちらに組付けてみました。カプラー用の軸の太さは、ロクハン製品と同じです。

これがうまくいけば、カプラー配置の自由度が上がりますが、今のところ検証不十分なので、すぐすぐ実装というワケにはいきません。しかし、多く検証結果を集めておくのは重要なので、早速トライです。

まずは、アーノルドカプラーからいってみます。

組付けは製品のものと変わりなく、すんなり入って首振りも十分です。専用のカプラーポケットではないので首振り過ぎですが、大丈夫のようです。

次にIMTカプラーいってみます。

こちらも組付けはロクハン製品と同様ですが、首振りは問題ありません。カプラー上部のカバーがないため、やはり厚みが問題になっているようですね。

ナックル側で牽引と推進を担うので、リップ側の厚みを再設計していきます。あとは強度に問題がなければ作りあげて検証に移れそうです。

と、問題の強度ですが、IMTカプラーをロクハンのカプラーポケットに入れる時に少しきつめだったので、何度も付け外しのテストをしていました。すると軸が折れました。

さて原因ですが、上側のカバーがないため、軸の上の方で押し込んでいた(自覚有りw)ことが大きな原因です。しかし、はめ込みがきついのは事実ですのでよくよく眺めてみると、カプラーの軸側に根本的な問題があるようです。

切り欠き比較を見ると分かりますが、アーノルドカプラーは十分傾斜がついているため、薄いところが軸が嵌る引っ掛かりになっています。対してIMTカプラーは、ほぼ傾斜が無い形状なので、軸を強く押してしまうのがよろしくなかったようです。

今回の検証結果と課題

以下のとおり整理しておきます。

  • アーノルドカプラーは、形状的に問題なし
  • IMTカプラーは、厚みと軸側の厚みを再設計する必要がある
  • 自前カプラーポケットは、上部カバーが付けば問題ない可能性が高い
  • 自前カプラーポケットの軸太さは問題なし

というところでしょうか。あとはキハ65の試作分でテストを行い、耐久性等の機能を評価していきます。

カプラーの機能評価ですが、まずはカーブや推進運転といった点が満足できれば、耐久性ということになります。ただし、耐久性のうち牽引力に対する点については、ハイマウント用で使用する限り、気動車等繋がってればなんとかなるものは重視していません。

問題は機関車に使用する場合ですね。カプラーポケットについては、DF50でオリジナルのカプラーポケットを実装しますので、何両牽けるかで試してみていきます。

となるとED75がどうなのかということになりますが、ED75はあらかじめ軸に入れて固定する方法なので、少し事情が変わってきます。DF50と同様にした方が良いかは、合わせてテストする予定です。

オリジナルのカプラーポケットとIMTカプラーが問題なければ、設計上色々と楽になるのですがね。3Dプリントも素材やなんやで特性や精度が変わってきますので、現実解としては、オリジナルのカプラーポケットとロクハンのカプラーを使用することに落ち着くかも知れません。

なかなか悩ましいことに首を突っ込んだもんですw

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