車両狂想曲第4番「ED75 700番台」【第13楽章】設計変更のお時間
ブルトレを牽いて元気に走ってくれたZゲージのED75ですが、課題となった点と気になった点について設計変更を行いましたので、記事にしました。
前回までの課題
前回は、機能的にほぼ支障なく、また、牽引力も転がりが良いトレーラーという条件はあったものの、充分満足できる結果になりました。
前回の牽引走行テスト
車両狂想曲第4番「ED75 700番台」【第12楽章】走れ!ブルートレイン
テスト後、何度か走らせてあちこちチェックしたのですが、集電状態、モーターの熱、シャーシの強度については大丈夫のようでした。動くことに関しての問題は、今のところ出てきていません。
これまで改良してきたので大きな問題は出てこないと思いますが、気になっているのはギアの注油や清掃といったメンテナンスくらいですかね。
さてここで、前回までに未解決な課題を整理してみます。
- ウォームギアケースがシャーシと干渉して曲がりづらかった
- シャーシとボディの合体がキツキツ
- 半田付けをなくせないか
- カプラー組付けが簡単にならないか
これらを踏まえて、再設計を進めることにし、最終的な仕上げは一時停車することにしました。
シャーシの見直し
ほとんどこれで解決していくことになったのですが、新旧のシャーシです。
一目見て分かるのは、随分ゴツイ感じになっていることかなと思います。実は、前回試作分を一度床に落としてしまい、動力台車側を受ける周囲の一部が割れてしまいました。
思ったほど走りに影響はなかったのですが、この部分を含めてボディ全体も強化することとし、全体に厚みを増やしました。あわせてギアボックスが首を振らない原因部分も見直しをかけています。
他にも全体的にボディとの遊びを見直しましたが、ボディにはめ込む時に詰め込む感じになっていた、いわゆる「具が多い」感じは、カプラーポケットが前後方向に固定されていなかったため緩みがちなのと、モーターの配線取り回しがまずかったのが原因のようでした。
カプラーポケット再設計
まずは、カプラー周りの見直しです。課題にも書いていますが、カプラーの組み立ては小さな部品が多く、おまけに向きがあり、ピンセットと拡大鏡必須の難関になっていました。新シャーシを見れば一目瞭然なのですが、シャーシにカプラーポケットを実装しました。
カプラー周り原型 シャーシ実装後
正直言って、設計はしんどかったです。スカートと動力台車の間がタイトで、前回作成したカプラーポケットとにらめっこしながら、また、設計した台車を回転させて遊びを調整しながら設計しました。
結果、カプラーはNゲージにあるような形に落ち着いたのですが、後部がロクハンのカプラーと違って短く済む反面、推進運転の時に受け止める部分を考えなければならず、かなり難しい設計になりました。前門のスカート、後門の動力台車てとこですか。
結果、スカートでカプラーの一部を受けることにして極力後部の寸法を稼ぎ、復元も考えた構造にしてみました。前回試作とは部品の数も減り、組付けも難しくなくなったので、試作が楽しみです。
配線取り回し再設計
配線は課題の一つ「半田付け」も考慮して見直しです。
ポン付けV3に味を占め、今回も集電板と配線の間はバネで解決することにしました。バネは、分解した小型車両動力ユニットの台車カプラーマウントに使用されているものを使用します。
さてこのバネですが、ポン付けに使用しているKATOの標準バネと違って、1ミリほど長いものでした。普通に標準バネでもいいんですが、利用する動力ユニットのものを使用しない手はないですからね、もったいないし。
これまで配線はモーターの上を通していたのが、これだとモーターの下側を通せるので、組付け後と変わらない検証を行えます。課題の半田付けも、バネに線を絡ませることで、ここの部分はしなくても済みます。
モーター側の結線ですが、昔のプラモデルよろしく、モーターの端子に電線をねじねじしとけば、半田付けなしでもいけると思います。組付けの時に配線が引っかかって取れる可能性がありますので、半田付けした方がいいとは思いますが、なくてもオッケーというのであれば、テストは楽になります。
シャーシ関連その他
組付けはこれで改善すると思いますが、他にもついでにちょこちょこ見直しをかけました。あとは台車にステップを付けました。
床下機器周り 台車
床下機器は、送風機のダクトの支えの追加、その横の箱(蓄電池箱)が700番代は一回り小さいので、見直しました。あと、台車引張棒の車体受けが台車に寄っていましたので、台車から離した位置に移動しました。
台車のステップですが、うーん、これは小さい。塗ると目立つのでしょうが、なーんか工夫が要りそうです。
「その気になれば白く塗る場所ができた」くらいですかな
以上でシャーシ、足回りは再設計完了です。R170を標準に考えていますが、設計図面上ではR145も通るようで、実験必須になります。
ボディ関連の見直し
ボディ関連はあまり見直すところはなかったのですが、700番代の乗務員窓は、サッシのものとHゴムのものがあり、これまでサッシしか設計してませんでしたが、Hゴムバージョンも設計しました。あと、パノラミック窓の継ぎ目の縦桟が太すぎたので、細く見直しをかけました。
Hゴムバージョン パノラミック窓
さて、あとは余計な作り込みをしました。気になるちゃあ気になる部分です。
車番の数字、置いてみましたw
高さは0.2ミリ、字幅は0.14ミリと、Shapewaysのガイドラインでは、どちらもオッケーです。チェックでひょっとしたら引っ掛かるかもしれませんが。
作った車番は2種類。
ED75 711 ED75 712
画像じゃどっちがどっちか分かりにくのですねえ。スミマセン
最初、IMTCreateがオープンした11月11日にちなんで、700番代の11号機、711を作っていたのですが、あちゃ~サッシ窓の活躍がない模様。そこで、サッシ窓となった712の車番も作りました。
はい、そこの勘の良いお方、分かりますね。
711のためにHゴムバージョン作りましたw
いいんですよ、これはこれで。ん?なんで712ですかって?
だって私、
日立大好きなんですもの
そのうちパンタグラフが手に入ったら他の番台作るかもしれませんので、それまで三菱さんと東芝さんはお預けってことで。嫌いってワケじゃあないんですよ、嫌いってわけじゃ。
あ、メーカーズプレートは社名入るとなんかおっかないので、今回はオミットです。そのうちデカールでも作ることにしましょ。
でも、この車番。
どうやって塗るんでしょうねw
窓のHゴムよりもさらに小さいので、考えてると眠れなくなれそう(ウソ)。
新兵器のマスキング粘土でも使ってみようかな。
てことで、間もなく試作発注です。