車両狂想曲第1番「キハ58系」【第23楽章】再設計とShapeways発注
試作分の塗装は未だ手付かずですが、機能的に課題になっている部分の再設計とShapewaysへの発注を済ませました。
キハ58系の上回りをShapewaysに再発注
Shapewaysのアクリル造形については、表面処理をざっと流しましたが、この造形方法も万能ではないので、私のように仕上げが荒いと目立つ部分ができます。
絵としてはNゲージより一回り大きく見える写真です。形は破綻していませんし走らせていれば目立たないものの、この後の塗装作業でマスキングがうまく利かずに吹き込んだりしますし、ざっくり仕上げではなく、もう少し下地を仕上げた方がいい部分ではあります。
今までのブログを見れば気づいていただけると思いますし、3Dプリントに興味がある方はご存じと思いますが、3Dプリントでの模型作りは、下地仕上げが時間も手間もかかります。そこで、根本的に良い方法はないかと、いろんな造形方法を試したり、楽で綺麗な下地仕上げを試行錯誤しちゃうわけです、懲りずにw
造形方法を試すという点で、アクリル造形の精度を上げたサービスを試す方法と、高価な光造形を使用する方法とがあります。アクリル造形の精度を上げるというのは、積層ピッチ(積層の厚さ、きざみ)を小さくするもので、少し高価になります。
一方、見た目は綺麗だが寸法が怪しい光造形ではありましたが、近年技術も進み、正しい寸法を出せる技術、光レジン素材の進歩があるようで、かなり良い造形が可能なようです。Shapewaysでは、DMMmakeで取り扱いが明示されていない精細モードをほぼ6割増しでオプション指定できること、光造形は最低料金が設定されているうえアクリル造形のほぼ2倍の料金ですが、面倒なサポート材の除去と軽いヤスリ仕上げまで含まれています。
あの面倒な作業から解放されるなら、まあ試してみてもいっか、てことで、発注してみることにしました。料金的には、
アクリル造形 < アクリル造形精細モード(1.5倍) < 光造形(2倍)
てな感じです。
まずは、精細モード(Shapewaysでは、「Smoothest」をFine Detail Plasticで選択)ですが、今回あまり触れなかったアクリル造形のオーダーの違い、仕上げの違いを検証するために、キハ58のボディを1両分発注しました。
続いて光造形です。
1両分だといきなり最低料金30ドルなので、3両一緒に造形します。手前のランナー様な部分ですが、こいつがないと別造形扱いで、90ドルからになりますので、やむを得ずくっつけています。
右からですが、キハ28は普通のタイプてことで、反り対策の検証を、キハ58はロクハンショーティ用の動力シャーシを組み込むモーター車で、既製品との検証を、キロ28は窓ガラスの面積が大きいので、細い部分の反り対策とガラスの組み合わせの検証を、以上目的からチョイスした3車種です。Shapewaysは造形費用が比較的安価なものの送料が高いので、結構詰め込んだつもりでなんですけど、どうでしょう。
再設計した床下の発注
今回再設計の部分があった床下をまとめて発注です。上回りは現在試作中のものや光造形を使うつもりです。
0.1ミリ単位でいじったんですが、作ってみないと検証できませんから仕方ないですねえ。と、ボディは3両なのに床板が4枚。
なぜでしょうw
ヒントは、一番手前の床板です。正解はこのあとッ!
試作への新参ひとつ
というワケで、床下ざんまいの写真をご覧になって分かった方も多いと思いますが、キハ65の試作です。
これはなんだかパーツの配置が変わってますね。そう、光造形、しかも透明なマテリアルを使って、ボディと窓ガラスを一緒に造形してみようという魂胆です。
窓ガラスについては、フロントガラスを含め、前回の窓ガラス挑戦倶楽部(窓ガラス挑戦倶楽部【4枚目】クリア吹いてみた)で挑んでキロ28の窓が大失敗してしまった訳ですが、透明レジン、光造形で再挑戦です。窓ガラスだけを造形しても良かったのですが、これだけで30ドルは高い!(←しつこい)しかも、ボディだけでも最低料金なので、ここで透明レジンでボディを作り、出来栄えが良ければ一緒に造形できてみんな幸せてことでチャレンジです。
今思えば、パノラミック窓はもっと作りゃ良かったですね、平面ガラスも含めて。ここで振り返ってもしかたないので、造形物を待ちます。
さて、アクリル造形はサポート材にワックス使う関係で、あくまで私の考えではありますが、少しは造形物に紛れ込むのは仕方ないのでしょう。しかし、光造形は単一のものを紫外線で固めていくので、固まらない部分が中に入ることはあっても他の素材が混ざる要因はありません。
これでちっとは窓ガラス克服に近づくかも。問題は仕上げで、プリンターメーカーの説明によると、400番で磨いてクリア吹けと書いてあるんだけど、いや、400番は荒いんじゃあないですかねぇ、やってみますけど。
都合、そのまま吹いてみる部分と、手元の600番くらいで磨いてやってみようと思います。なんといってもパーツがちっこいですから、400番で磨くと無くなっちまうんじゃないかと思います、先生!
前面ガラスは1個だけですが、側面のガラスは念のために厚さを変えたものを今回含めているので、こちらでテストする予定です。
カプラーもリベンジ
IMTカプラーも開きが悪かったりしたので再設計し、発注です。
背景がまっちろけなので、かなり浮いた感じになりましたが、赤丸で囲んだ部分を0.1xミリほど広げました。ここは首振りの根っこに近いので、あまりいじると推進方向で外れる可能性があり、今回控えめです。
また、ロクハンのカプラーポケット内の棒に嵌る部分はキツキツだった(私の勘違いで遊びを入れるのを忘れていた)のと、嵌める部分もきつすぎて入らなかったので、見直しています。微妙な部分なので、少しずついじっていこうと思っています。
折れちゃうと後がないのと、今度はうまくいきそうな予感につられてたくさん作ってまーす。ついでにキハ65の台車も作ってまーす。
てか、一度に作りすぎやろ、私w
カプラーついでに、今回キハ65を発注するにあたり、キハ58後期で使用するロクハンカプラーポケット受けも再設計しました。
こんだけじゃあ、どこいじったか分かんないですよねw
具体的にはカプラーポケットを付けるのが難しかったので、スカートをボディ側にし、取り付け部分の寸法を変えています。ポケット受けを再設計するにあたり、キハ58後期に組付けた時に上向き加減になっていたので、再度カプラーポケットを採寸しました。
前回はひと通りで採寸したのですが、どうも寸法が違う。てことで手持ちの台車を測りまくってたら、一個一個でばらつきがありました。
カプラーポケットの一部が金具であり、金具を止めるのに焼き潰ししてるのですが、ここの処理がそれぞれで違うために、測ったものと入れ込むものが違うハメに陥ったようです。想定外でした。
この部分を考慮して、出っ張りを避け、床も少し凹ませて逃げを作りました。これがうまくいけば、キハ58後期も捗るってもんですな。
てな感じで設計も出そろい、Shapewaysに発注です。
Shapewaysへの依頼
Shapewaysは当然英語なので慣れが必要ですが、同じような単語しか出てきませんし、グーグル先生の翻訳である程度なんとかなります。DMMmakeを使われているのであれば、そうそう違いは大きくありません。
一番大きな違いは、送料が別ってことと、プロダクション費とかで5%ほど造形費がプラスされることくらいですか。発注すると、以下の画面が現れます。
この下にはオーダー項目ごとに作成状況が時系列で表示されます。
いや、今回はよーさん頼みはったですなw 送料含めて200ドルいかなかったので、国内サービスに比べるとこれだけ頼んだ割には安く済みました。
と作成状況ですが、数字はオーダー項目に複数のパーツがある場合は何個目に取り掛かっているかが示されます。今回は1項目1パーツ(繋げているので同一パーツ扱い)なので、数字は1だらけです。
緑色のチェックマークは、そのプロセスが無事に終了した場合に表示されます。以前データがNGだったときは、×とか表示されましたし、問合せを食らっている場合は、△が表示されたように思います。
今の状況を見ると、全て作成中(3マス目)に入っていました。一安心てとこですか。
午後依頼して、その日のうちに作成に入っています。光造形は2項目依頼していましたが、チェックに半日ほどかかりました。
5マス目に入るとあとは送られてくるのを待つだけになります。この表は意味が分かると非常に便利で、人手はかかるのでしょうが、国内に大手サービスが出現したら、是非取り入れていただきたいものです。
作成は順調のようですが、Shipping Service(送付)による到着日は、あんまりアテにならないようです。とりあえず今回は6月23日に到着予定とオーダー時点ではなっていましたが、早めに届くことが多いようです。
急ぐ人は、有料の優先サービスを受けることができるようで、私は使ったことありませんが、かなり早く届くようです。お仕事の方向けですかね。
さて、このところブログの更新スパンが広がっていますが、発注となると図面の組み換えが必要で、再設計するとそこまで手戻りの作業となり、まとめるか、とか、向きどうするか、とか色々考えてしまい、そっちに時間を割くことになってます。発注したものが届くまでは他の作業にかかりますんで、少しは記事もあげられるかも知れません。
梅雨でなんとなく絶好調ではない気分ですが、ちまちま進めていきましょう。