車両狂想曲第1番「キハ58系」【第34楽章】窓ガラス組付け・完成♪

前回の記事(車両狂想曲第1番「キハ58系」【第33楽章】窓ガラス準備)で紹介しました、作成した窓ガラスを組付けました。全ての窓ガラスを接着後、下回りシャーシを組付け、モデルを完成させていきます。

接着剤のチョイスと接着

窓ガラスの接着は毎回悩ましいもので、特に接着剤は、

  • 色が付いてないもの
  • はみ出した場合、拭き取り等のリカバリーが簡単
  • 糸引きが少ないもの
  • 接着後の強度があるもの
  • 白かぶりの発生と言った周囲への影響が少ない
  • 接着剤の粘り気がほどほど
  • 速乾性だが時間の余裕があるもの

といったものを使用していきます。こうしてみると、なかなかワガママなオーダーです。

もちろん、モデラー歴が長く、これらの条件が無くてもオッケーな方は多くいらっしゃるとは思いますが、私の少ない経験では、こんな接着剤を使用できれば工作が楽に進めていけますので、こういったものを探して使用してきました。今のお気に入りは、ハイグレード模型用接着剤です。

使用した接着剤

なんといっても水性であることが最も気に入っていて、2~3時間で接着するものの作業できる時間が長く、作業中の匂いもこれまで気になったことはありません。はみ出しは水を付けた綿棒などで簡単に拭き取ることができ、粘りもある程度あるため、知らないうちに余計なところへ流れ込むこともありません。

欠点は強度が必要な個所に使えないくらいですが、窓ガラスであればしょっちゅう触る部分でもなく、問題なく使えています。といってもたっぷり塗り付けるとはみ出たりとリカバリが大変になりますので、それなりの使い方が必要になります。

いつもながら前置きが長いのですが、早速接着していきます。

アクリル造形の窓ガラス

アクリル造形したものは、接着する側とはめ込んだうえで接着していく必要があります。そのため、あらかじめ嵌まり具合を確認し、接着剤を流し込んでいきます。

どちらも寸法どおりに嵌りましたので、今回は行う必要はありませんでしたが、必要であればマスキングテープを使用して仮止めしておきます。嵌めあいが確認出来たら、接着剤を流し込みます。

接着剤は一度他のものに出し、爪楊枝などでチョンチョンと置いていく感じで作業していきます。今回はラップに絞り出し、作業しました。

流し込み個所は、最初からベタッといかず、数か所の点にとどめておき、乾燥を待ってから流し込み個所を増やしていきます。

接着剤には粘度がある程度ありますので、前面ガラス等小さなものは、爪楊枝にくっ付いてきたりします。奥の方からこすりつける感じで接着剤を置きます。

流し込みイメージ

ヘタクソな絵ですが、イメージとして捉えてもらえればと思います。このような感じで全ての窓ガラスに接着剤を流し込んでいき、ひと通り終えたところで乾燥を待ちます。

さて気になるのが接着剤の乾燥状況ですが、ラップの上の接着剤に爪楊枝を突っ込んだままにしておき、これが乾燥して取れなくなるのを確認すればオッケーです。大体2時間以上置いとけば、今回は大丈夫でした。

ラップと爪楊枝なんて、普段ならどう接着するか悩むところですが、まるで問題なく接着されます。うむ、心強い限り。

プラ板の窓ガラス

プラ板の窓ガラスは、乗務員窓、ドア窓と客室窓では貼り方が違います。乗客室窓はサッシ部分の位置合わせをしますので、少し手がかかります。

最初に乗務員窓を接着していきます。これらはとにかく窓の部分にプラ板が乗っていればいいので、位置決めを大まかにした後、接着剤を流し込みます。

前面ガラスにも増して、貼り付けるものが小さくて軽いですから、ちょっと神経使いました。コツは窓ガラスと同じく、奥の方から流し込むことです。

ドア窓ですが、乗客室窓と作業個所が重なるので、客室窓の後に行います。

次に、客室窓を貼っていきます。サッシ部分は窓の縁から0.4~0.5mm出して接着する必要があるので、最初に位置決めをし、その後接着します。

客室窓はマスキングテープで位置決めをしていきます。細く切ったマスキングテープをあらかじめ準備しておき、窓に貼り、位置決め後にマスキングテープをボディに貼り付けます。

位置決めは指で押さえながら位置を決めます。

接着作業を一度で済ませるため、全ての窓について位置決めしておいてから、接着剤を流し込みます。乗客窓も長さがありますので、最初は点で接着していきます。

今回は、片側の窓当たり上3点、下3点を最初に流し込み、乾燥後に、流し込む個所を多くしていくイメージで貼り付けていきました。仮止めのマスキングテープは、マスキングテープに接着剤が付いてしまったら剥がしますが、接着剤が乾けば窓ガラスの接着が剥がれることはないので、貼り付けたままで作業していって大丈夫です。

乾燥後は接着剤の回り具合を確かめ、足らないようであれば点で流し込みを追加し、乾燥していきます。ドア窓のガラスは、客室窓の2回目の接着剤流し込み後に、乗務員窓と同じ要領で貼り付けていきました。

ガラス接着完了

接着後マスキングテープを注意深く剥がしていけば、ガラス窓の組付けは終わりです。4両分の作業は1日かからないくらいでした。

貼り終わった様子を見てみます。

ガラス窓が入ると、また印象が変わりました。ボディ周りはこれで一応の完了です。

下回りシャーシの取付け

塗装が終わり、窓ガラスが入ったら、ボディと下回りシャーシを合体します。この作業が終われば、一応の完成を迎えることになりますね。

完成後の写真については、先に記事を作成しています(Zゲージ キハ58、仕上がる(暫定))ので、そちらも参照していただければと思います。では、さっそく組付けていきます。

キハ28を例に組付けていきます。シャーシ側には引っ掛けるための部分が2か所あり、ボディ側には受け側の部分が2か所あります。

受けの部分は、それぞれシャーシ側の部分と窓ガラスが当たらない場所になります。うまく窓ガラスが干渉しないよう位置に収まっています。

下回りの組付けですが、トレーラー用のシャーシは、まず後部を前からずらして位置を合わせ、その後、前側の引っ掛け部分を押し込みます。

難なくパチンと嵌りました。シャーシを取り外すには、出っ張りのある位置のボディとシャーシの間に細いドライバーを差し入れてシャーシを引きます。

ボディとシャーシの組付けの状態を見てみます。

前部、後部共に妻板の部分は、指で押すとある程度の調整が利く感じで嵌っています。浮いているように見える部分も、レールに乗せるとしっくりした高さになってくれます。

さて、嵌り具合ですが、固すぎず緩すぎないように最適化してきていますので、自然に外れたりきつすぎて外せないことは、最近の試作では起こっていません。はめ込みの場所が分かりにくいかも知れませんが、細いドライバーが入るくらいの遊びをボディとシャーシの間に見込んでいますので、神経質になることもありませんでした。

次に、動力付きシャーシの組付けです。

動力付きのシャーシは、真下から真っすぐはめ込みます。これは、ロクハンショーティ用動力シャーシとボディ後部に隙間が発生することから、前後方向も固定するように、受けの設計が異なるためです。

組付け後の写真ですが、ここは床下機器を取り付けるには空間が小さいため、空いています。モーター車はロクハンショーティ用動力シャーシをそのまま活かすために、外からは見えてしまうのは仕方ない部分ですね。

組付け後の台車クリアランス

ここからはシャーシ単体の話ではありますが、台車と床下機器の干渉具合を見てみます。設計は、R170までは余裕で曲がれるように設計をしています。

まずは前部から。

キハ28は特に何もないことと、実車自体床下機器の配置に余裕がありますので、あまり心配はありません。キハ58は、モデルにしている400番代では運転席下の空気ダメ以外に機器がありませんので、このような状態です。

空気ダメも裏側をカットしているため、クリアランスには問題ありません。台車の前側にある機器も角をカットしているため、台車は問題なく首を振ってくれます。

次に後部です。

トイレ流し菅と継電箱があります。トイレ流し菅は悩みの種で、なんとかシャーシをはみ出る形で収めています。

もしR145を通すとしたら、これは少し厳しいかも知れません。手元で走らせてみていませんが、走りかディテールか、どちらを取るかになりそうですね。

基本連結面は作りすぎかな、とも思いますが、ここは割り切り次第ということになります。トイレタンク付きは一層厳しくなりますので、今後悩みはますます深くなりそうですね。

完成にあたって

前述のとおり、完成写真として一応公開しています。これからの細部は、個人の好みで色差しやデカールを追加していくことになります。

といっても、車番やグリーン車マーク、特に車番は、客車ほどじゃないにしても気になる部分ですよねぇ。ここはこだわりだすと仕方ない部分ですが、走らせるばかりでない楽しみ方もありますし。

さて、まだまだキロ28の窓や非冷房に後期型など、あとに続くものもありますし、今回でまだまだ終わりとはいきません。記事の間隔が開くかも知れませんが、今後もお楽しみに。

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